生活保護のデメリット・メリット!生活保護を受けるとどうなる?

2021年1月21日

生活保護のデメリット

経済的なピンチに陥っている方のなかには、生活保護申請を検討している方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、「生活保護さえ受ければ生活にゆとりが出る」と考えるのは危険です。

生活保護には、受給することで生じるデメリットも存在するからです。

生活保護に対する認識を正すためにも、今回の記事では生活保護のデメリットについて詳しく解説したいと思います。

生活保護受給におけるデメリットについてよく理解したうえで、改めて生活保護申請を考えてみてください。

生活保護のデメリット

さっそく、生活保護のデメリットについて学びましょう。

生活保護のデメリットは、大きくわけると以下の6つです。一つずつ解説します。

  1. 車やぜいたく品の所有が制限される
  2. クレジットカードを作れない
  3. ローンが組めない
  4. 年に数回ケースワーカーの家庭訪問がある
  5. 引っ越しを強いられるケースもある
  6. 親族に生活保護受給がばれてしまう

車やぜいたく品の所有が制限される

生活保護受給者は、物品や資産の所有を一部制限されます。

具体的に所有を制限されるのは以下のものです。

所有が制限されるもの
不動産
自動車
生命保険
宝飾品

資産となるものや、生活に必ず必要ではないと判断される物品の所有が制限されています。

ぜいたく品や乗り物の所有が認められるのは、ケースワーカーに日常生活や生活を再建するうえで必要だと認められた場合のみです。

物品の所有がかなり制限されることを、まずは覚えておきましょう。

ローンを組めない・クレジットカードを作れない

生活保護受給者は原則、ローンも組めず、クレジットカードも作れません。

もし勝手にローンを組んだり、クレジットカードを作っていることがわかったら、生活保護費を返還するように求められます。

生活保護受給中には、定期的に担当者から通帳をチェックが入り収入・支出のチェックが入るので、ローンを組んだりクレジットカードを作ったらすぐにバレてしまいます。

年に数回ケースワーカーの家庭訪問がある

生活保護受給者には、定期的にケースワーカーによる家庭訪問が行われます。

家庭訪問では主に、保護者の資産や収入状況のチェックが行われます。続いて、生活実態の調査が中心に行われます。

そして受給者の健康状態の検査や、身体に障害がある方ならば、状態の把握まで。

さらに現在家族や親戚との関係に変化はないかなど。

保護者の生活におけるすべてが調査されます。

その他、ケースワーカーに「直接何か相談したいことはないか」と逆に質問されます。

生活保護を受けると、日々の生活の隅々までケースワーカーに把握されることも、あらかじめ把握しておきましょう。

引っ越しを強いられるケースもある

生活保護には住宅扶助の規定がありますが、住宅扶助の上限を超える賃貸住宅に住んでいる場合は、引っ越しを勧められます。

生活保護受給が受けられる住宅扶助の金額は、地域などにより規定が異なるので確認が必要です。

一例として、東京都で受けられる住宅扶助を紹介します。

級地 単身 2人 3~5人
1級地 53,700円 64,000円 69,800円
2級地 45,000円 54,000円 59,000円
3級地 40,900円 49,000円 53,200円

何人家族か、東京のどのエリアに住むか、でも異なりますが、東京都の住宅扶助額は東京で暮らすにしては少ない金額です。

住宅扶助の関係で、住む場所がかなり制限されてしまうのも、生活保護を受けるうえでのデメリットです。

親族に生活保護受給がばれてしまう

生活保護を受けると、まず扶養照会が行われます。

扶養照会
読み方:ふようしょうかい

生活保護の受給申請が行われた際に、福祉事務所が親族に対して送る文書。申請者を親族が養うことはできないかどうかを確認するためのもの。

親族による扶養は、生活保護より優先される。そのため、生活保護が適用される前に、親族に問い合わせが行われる。照会の結果、親族が全員「扶養できない」と回答した場合に、申請者に生活保護が適用される。

出典元:「扶養照会(ふようしょうかい)」の意味や使い方 Weblio辞書

扶養照会により、生活保護者の三親等以内の親族に連絡が入れられて、「(保護者)の生活援助ができませんか?」という確認が行われます。

確認方法は主に電話や手紙です。

援助や扶養を強制するものではないものの、連絡が入ることにより生活保護申請した事実が親族に知れ渡ります。

もちろん、扶養照会によって実際に援助してくれる家族や親戚もいるかもしれません。

しかし、まったく付き合いのない親類にも話がいくことに拒否感がある方もおられるはずです。

生活保護のメリット

もちろん生活保護には、保護者の生活を保護してくれるメリットがあります。

より詳細に説明すると、生活保護が保護してくれる内容は以下の通り。これから詳しく解説していきます。

  1. 日常生活に必要な最低限必要なお金を受け取れる
  2. 支払いが免除されるものがある

日常生活に必要な最低限必要なお金を受け取れる

生活保護のメリットはやはり「日常生活に必要な最低限必要なお金を受け取れる」のがとても大きいです。

生活保護の種類 補償内容
生活扶助 日常生活に必要な費用を補償する
住宅扶助 賃貸住宅に住む家賃を補償する
医療扶助 生活困窮者が医療サービスを受けるための費用を補償する
介護扶助 生活困窮者が介護サービスを受けるための費用を補償する
出産扶助 保護者の出産にかかる費用を補償する
教育扶助 子供が義務教育を受けるために必要な学費を補償
葬祭扶助 磯久が生活に困窮しており、他に補助してくれる人がいない場合に葬祭費用を補償する

このほか、母子家庭への母子加算や、障碍者のいる世帯への障害加算など、保証が加算されることもあります。

具体的な、生活扶助の支給額ですが、例えば東京23区に住む単身の30歳男性なら、生活扶助額は77,730円となります。

支払いが免除されるものがある

生活保護受給中は、支払いが免除されたり、無料になるものが多いです。

具体的に説明します。

生活保護受給者の支払いが免除になるもの
住民税
所得税
固定資産税
国民健康保険料
国民年金
水道料金
NHK受信料
公立高校の授業料
保育園の保育料
ゴミ袋
粗大ごみの廃棄料金
交通機関の乗車量
入院助産

これらの支払いは基本的に免除されます。

生活保護を受けるとできないことも多い

生活保護を受給するとできなくなることも多いです。

生活を制限されるてしまう生活保護のデメリットや、生活のどの部分が制限を受けるのか、具体的にあらかじめ把握しておいてください。

貯金できない

生活保護費として受け取るお金は、生活を維持するためのお金とされているので、貯金は許されません。

「生活を保障する最低限のお金を支給する」

という目的とは矛盾してしまうからです。

もし受給者に預貯金の存在が発覚すると、生活保護受給額が減額や受給の停止という処分が下されることもあります。

借金できない

もし金融機関からお金を借りると、借りたお金を生活保護費から返済することになるので、「最低限の生活を保護する」という生活保護の目的からずれます。

申請時に借金があるならば、自己破産など債務整理を行った後再度申請することを求められるはずです。

生活保護受給者は特に、収入面などお金回りでかなり制限を受けます。

保険に加入できない

掛け捨て以外の保険に入ることもできなくなります。

もちろん貯蓄型の保険も財産とみなされるので、加入を許されないのです。

ですが、医療費は生活保護費とは別に支給されるので、医療保険に加入する必要性はありません。

医療費の支払いも普段支給される医療券で支払うので、健康保険も必要ありません。

受信する病院も指定されるので、緊急時以外は指定されてない病院で治療を受けることもできなくなります。

ケースワーカーの指導に従わなければいけない

生活保護は、受給者の生活を保護することで、結果的に自立して生活できるための支援を行う制度です。

そのため、ケースワーカーの就職活動の指導や就職先の紹介に従わなくてはいけません。

もし、生活保護受給者がケースワーカーの支持通り就職活動や、資格の勉強などしてなかったとしたら、受給資格がはく奪されてしまいかねません。

生活保護に対して「何もしなくてもお金がもらえて楽に生活できる」というイメージを持っているとしたら、結果的に裏切られることでしょう。

生活保護受給の流れ

生活保護を受けるデメリットについて理解したなら、次はいよいよ実際に生活保護を受給するまでの流れを確認していきましょう。

「生活保護を受けたい」と思い立って福祉事務所に相談しても、相談しただけですぐに生活保護を受けられるわけではありません。

生活保護を受けるまでに、具体的に以下の手順を踏む必要があります。

  • 福祉事務所に相談
  • 申請に必要な書類提出
  • 申込者の審査
  • 生活保護受給

申請してから実際の受給までには、1ヶ月ほど時間がかかります。

また、申請した全員が生活保護を受給できるかというと、そういうわけではありません。

申し込んだ人の資産、親族との関係、収入状況、借金など、さまざまなことを審査したうえで、生活保護を受給できるかが決まります。

生活保護受給までにはどんな流れを踏むことになるのか、詳しく調べてみましょう。

福祉事務所に生活保護に関して相談

まずは、福祉事務所の窓口にて、「生活保護を申請したい」と相談してください。

生活保護の受給要件を確認してから、条件に関して状況をくわしく説明してください。

参考:生活保護制度 |厚生労働省

相談を行う際には、あなたの生活が困窮している証拠となる裏付けを持参したほうが、申請がスムーズです。

例えば、お金がないことを証明するためのものを提出しましょう。

・預金通帳
・給与明細
・家賃の請求書

また、現在仕事がないことを証明する書類の提出も効果的です。

・離職票
・雇用保険受給資格者証

これらの書類を相談時もっていくことで、相談が通りやすくなり、生活保護の審査にも有利です。

申請に必要な書類を提出

生活保護申請のために必要な書類を揃えて提出します。

生活保護申請時提出する書類
生活保護の申請書と申告書
本人確認書類
収入に関する書類
資産に関する書類
扶養義務者に関する届出書

提出した書類を福祉事務所が審査を行います。

提出書類が認められないと、生活保護申請は通りません。

申込者の審査

書類の提出まで申し込みが終われば、次は実際に審査が行われます。

審査では、主に以下の項目が審査されます。

生活保護申請の審査項目
保有資産
現在の生活状況
扶養調査
就業可否の調査
借金の調査

資産の調査では、10万円以上の現金や売却可能な資産があると、審査落ちの可能性が高まります。

他にも、審査で本当に働けないのか?という”就業可否の審査”や”借金の調査”も行われます。

基本的に借金がある人は債務整理が勧められて、申請が却下されることも多いです。

受給開始

生活保護申請が最終段階まで通ったら、いよいよ受給開始です。

ここまでにかかる期間は、スムーズに手続きが進めば14日ほど。

もっと長い時間がかかると、申請から受給開始まで1ヶ月かかるなんてことも珍しくありません。

生活に困窮している方も、余裕をもって申し込みを終わらせておきましょう。

もう一度生活保護以外の対応策がないか検討する

確かに生活困窮者にとって生活保護はセーフティネットとして機能しています。

しかし、生活保護を受けることによって制限されることや、生活保護受給によるデメリットも多いです。

生活保護を受ける前に、今一度生活保護を本当に受けるべきか、もう一度考えてみてください。

生活保護を受けた後の未来もしっかり考えておきましょう

記事のなかで前述したとおり、生活保護は受給者の生活自立を支援するための制度です。生活を自立させる制度なので、ずっと生活保護をもらい続けるわけにもいきません。

生活保護を受給するなかで、いずれ自分の力で働き口を見つけたり、お金に困らない状況を作る必要があるのです。

生活保護を受ける前に、今後収入がある程度安定したあとの生活を考えておく必要があります。

具体的に、働き口はどのように見つけるのか?

病気で働けないなら、病気の状態は今後改善に向かうのか、など。

生活保護を受けてから、その後の見通しを立てることも大切です。

生活福祉課にまず相談

生活保護は、生活困窮者にとっての最後のセーフティネットです。

生活に困った人の最後の手段としての立ち位置なので、申請はそう簡単に通りません。

ですから、生活に困ってしまったとしても、すぐに「生活保護を受ければ良いや」と考えるべきではありません。

生活保護を受けるためには条件も厳しいですから、「自分は生活保護を受けとれるか」について生活福祉課にて確認しましょう。

自分の経済状況、居住状況など生活福祉課のスタッフに相談してみて、今の状況で生活保護を受れるか?生活保護を受けるべきなのか?

一度相談してみてください。

まとめ

今回の記事では、生活保護を受けることで生じるデメリットについて解説しました。

生活保護は生活困窮者にとって、最後の頼みの綱として役立ちます。

しかし、生活に最低限必要なお金を受け取れる代わりに、生活における多くの制限を受けるデメリットも把握してください。

生活再建のためには生活保護が必要で、生活福祉課に生活保護の申請を出すとしても、あくまで一時しのぎとして活用しましょう。

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