生活困窮者自立支援制度とは?支援内容や申請方法を解説

2020年8月18日

生活困窮者自立支援制度とは

経済的に困窮し1人では解決が難しい方を、幅広くサポートする国の仕組みが「生活困窮者自立支援制度」です。

生活困窮者自立支援制度には、家計相談や就労相談、一時的な衣食住の提供など、さまざまな支援が含まれています。

この記事では生活困窮者自立支援制度の具体的な支援条件や支援内容、申請方法や利用の流れなど、生活困窮者自立支援制度を使うときに知っておきたいことをまとめて解説しています。

生活困窮者自立支援制度の支援内容

生活困窮者自立支援制度とは現在は生活保護を受けていないものの、経済的に困窮している人に対して、さまざまな支援を行う国の制度です。

国は生活困窮者自立支援制度の主な対象者を、「現在生活保護を受給していないが、生活保護に至る可能性のある者で、自立が見込まれる者」としています。

日本では以前から、経済的に困窮した方の最後のセーフティネットとして、「健康で文化的な生活」を送るのに最低限必要なお金を給付する生活保護が活用されてきました。

少子高齢化や一人親世帯の増加などにより社会的に貧困の問題が深刻となる中、第2のセーフティネットとして2013年に成立し、2015年にスタートしたのが生活困窮者自立支援制度です。本制度では対象者が生活保護を受けなくても、自立した生活が送れるように対象者をさまざまなかたちで支援します。

より具体的には、「リストラされて求職しているが仕事がみつからない」とか「家族の介護のため収入が少ない仕事しか選べなかった」「DVを受けて家から飛び出し生活に困っている」など、さまざまな事情を持つ人がこの制度の対象です。

現在生活保護を受けていないものの、経済的に困窮している方が、まず活用できるか検討したい制度と言えるでしょう。

生活困窮者自立支援制度では、具体的に、次にあげる支援が受けられます。

生活に対する不安・悩みの相談(「自立相談支援事業」)
住居確保給付金の支給
就労準備の支援(「就労準備支援事業」)
家計の立て直しに関する相談(「家計相談支援事業」)
就労に向けた支援(「就労訓練事業」)
生活困窮世帯で生活する子供の学習支援(「子供の学習支援事業」)
住居のない方への生活支援(「一時生活支援事業」)

なお、上記のうち「生活に対する不安・悩みの相談」と「住居確保給付金の支給」は地域を問わず提供される必須の支援、その他はお住まいの地域の事情によって提供有無が変わる任意の支援です。

そのため任意の支援については、お住まいの地域によっては提供されていません。提供有無については、各自治体へ問い合わせて確認してください。(各自治体の相談窓口に関しては後述します。)

以下、それぞれが具体的にどんな支援なのかみていきましょう。

生活に対する不安・悩みの相談

生活困窮者自立支援制度ではまず専門の支援員が利用者の相談にのり、利用者にあわせた支援プランを作成して自立支援を行います。

この取り組みを「自立相談支援事業」と呼びます。生活困窮者自立支援制度を利用する場合、専門の支援員による相談は必ず受けることになる支援内容です。前述の通りお住まいの地域に関わらず、生活困窮者自立支援制度によって必ず行われています。

利用者は、支援員が構築した支援プランに基づき、これから紹介する支援が提供されるわけです。

住居確保給付金の支給

「住居確保給付金」とは住み慣れた家を失う可能性がある方に対して、家賃の支援を行う制度です。住居確保給付金では対象者が次に挙げる条件を満たす場合、自治体が利用者にかわって家主に家賃(上限あり)を支払います。支給期間は原則3ヵ月間(延長が2回まで認められ最大9ヵ月間)です。

主な支給要件は以下の通りです。

離職・廃業から2年以内、もしくは個人の責任や都合以外の理由で、離職・廃業と同じくらい収入が減っている方
直近の月の世帯収入の合計額が、基準額(市町村民税の均等割が非課税となる額の1/12)と家賃(上限あり)の合計額を超えていない方
預貯金の金額(世帯分の合計)が、各市町村で決める額(市町村ごとに異なる)を超えていない方
きちんと求職活動を行っている方

これまで住居確保給付金は離職・廃業した方のみが対象でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響をふえまて、上記条件にあるように離職・廃業と同等に収入が減った方も対象となっています。

なお住居確保給付金の支給上限額はお住まいの地域によって異なりますが、東京都特別区(東京23区)の場合は以下の通りです。

世帯の人数 1人 2人 3人
支給上限額 53,700円/月 64,000円/月 69,800円/月

住居確保給付金は、前述の通りお住まいの地域に関わらず、生活困窮者自立支援制度によって必ず提供されています。

参考:厚生労働省|厚生労働省生活支援特設ホームページ | 住居確保給付金:制度概要

就労準備の支援

就労準備の支援(「就労準備支援事業」)とは、「社会に出るのに不安がある」「どうしても仕事が続かない」など、働くことに悩みを抱えている方に向け、働くための基礎的な能力を養う訓練の場を提供することです。具体的には、その人の状況ごとに以下表にあげる3種類の訓練が用意されています。

訓練の種類 対象者 訓練の内容
生活自立支援訓練 昼夜逆転の生活、ひきこもりなどで、生活習慣を整えることが必要な方 定期的な面談、指定の事業所での実際の作業を活用した訓練等
社会自立支援訓練 普通に働く前に、まず社会への参加をするための支援が必要な方 ボランティア活動などで、社会的な能力向上を目指す訓練等
就労自立支援訓練 すぐに働くのが困難である方 就労体験・パソコン教室での研修等

支援期間は最大1年間で、その人の状況によって決定されます。また訓練の費用はかかりませんが、実習先までの交通費などは自己負担です。

なお就労準備支援事業は、前述の通りお住まいの地域によって提供有無が変わる任意の取り組みとなります。利用したい場合はお住まいの地域の自治体へ問い合わせ、提供状況を確認してください。

家計の立て直しに関する相談

生活困窮者自立支援制度には、家計の立て直しに関する相談を行う「家計相談支援事業」が含まれます。家計相談支援事業では家計に問題がある利用者の相談を受けて、実際の家計状況を分析・見える化し、その状況に応じて以下の支援を行います。

・利用者が自ら家計管理できるようにするための、家計表の作成支援や出納管理支援
・家賃・税金・公共料金等の滞納を解消したり、各種給付制度を利用したりするための支援
・多重債務者向けの相談窓口等と連携した、債務整理を行うための支援
・貸付先の紹介等の支援

家計相談支援事業は、前述の通りお住まいの地域によっては提供されていません。提供有無については、後述の相談窓口で確認してください。

就労に向けた支援

ひきこもりだったり心身の病気があったりしてすぐには一般企業で働くのが困難な方、家族の介護などで短い時間しか働けない方などに向け、生活困窮者自立支援制度では「就労訓練事業」を行っています。

毎日働くのが難しい方、体調の変化によってときどき休む必要がある方などは、勤務日数・勤務時間を減らした就労プランの作成も可能です。

就労訓練事業では、以下の2種類の訓練形態が用意されています。

非雇用型 事業者と雇用契約は結ばずに、訓練として就労を体験する形態。雇用契約を結ばないことから、就労日や就労内容が柔軟。

その一方、支援付き雇用型と比べると、収入は少なくなる。

支援付雇用型 事業者と雇用契約を結び、専任の担当者の支援を受けながら働く形態。

最低賃金以上の収入が得られたり各種保険が適用されたりといったメリットがある反面、労働条件や作業量は守らなくてはならない。

前述の就労準備支援事業だけでは普通に働いていくのが難しい方は、就労訓練事業も利用することになります。また就労準備支援事業による支援期間が最大1年間なのに対し、就労訓練事業ではより長期の支援が可能です。

(基本的な支援期間は、就労準備支援事業と同じく1年間です。)

なお就労訓練事業は、前述の通りお住まいの地域によっては提供されていません。

提供有無については、後述の相談窓口で確認してください。

生活困窮世帯で生活する子供の学習支援

生活困窮者自立支援制度には、生活保護受給世帯を含む生活困窮世帯の子供を対象とした「子供の学習支援事業」も含まれています。

この事業で行うのは、子供の学習支援や居場所づくりです。保護者に対しては、子供の進学相談も提供しています。

たとえば地域によっては学習教室を開催しあわせて食事の提供を行ったり、就労体験・ボランティア体験の機会を設けたりしています。

ひきこもり・不登校などの問題がある家庭については、お宅まで訪問して学習のサポートや今後の相談をする地域もあるようです。

なお子供の学習支援事業では、各自治体が地域の事情に適した支援をそれぞれ行うので、全ての地域で全く同じ支援が行われるわけではありません。

地域によっては、この事業が提供されていない場合もあります。支援の有無や具体的にどのような支援が行われているかは、お住まいの自治体に確認してみてください。

住居のない方への生活支援

生活困窮者自立支援制度には、ホームレスやネットカフェで宿泊を続けている方など住居のない生活困窮者を対象として一時的に宿泊場所や衣食を提供する「一時生活支援事業」も含まれています。

一時生活支援事業では、退所後に自立した生活が送れるようにするための就労支援を始めとした自立支援も提供されます。支援期間は原則3ヵ月間、最大で6ヵ月間です。

なお一時生活支援事業の提供有無は、上述した通り、お住まいの地域によって異なります。利用には収入条件・資産条件もありますので、利用したい方は条件と共にお住まいの地域の自治体へ問い合わせてください。

生活困窮者自立支援制度の申請方法

生活困窮者自立支援制度を利用したい場合は、まずお住まいの市区町村の相談窓口(「自立相談支援機関」)へ問い合わせる必要があります。相談窓口へ足を運ぶのが困難な場合には、自宅訪問を希望することも可能です。

相談窓口の検索は、以下のサイトが便利です。

全国の相談窓口の検索<WAM NET>

相談から支援実施までの流れ

ここまで生活困窮者自立支援制度の各制度についてみてきました。それでは生活困窮者自立支援制度では、相談からどのように支援が実施されるのでしょうか。以下、相談から支援が実施されるまでの流れを表にしてまとめます。

※この流れについては、各事業の提供有無や地域によって変わりません。

まずは地域の相談窓口へ 生活困窮者自立支援制度を利用したい場合は、前述の通り、まずは各地域の相談窓口へ問い合わせます。問い合わせ窓口へ足を運ぶのが困難な場合は、自宅訪問も可能です。
支援員によるヒアリングと相談 専門の支援員が、あなたの生活の悩み事の相談に乗ります。また、どのような支援が必要か判断するため、支援員によるヒアリングが行われます。
支援プランの作成 支援員と一緒に、自立に向けた「支援プラン」を計画します。
支援プランの決定 作成された支援プランは、自治体関係者などによる「支援調整会議」にて正式に決定されます。
支援プランに従った、支援の開始 支援調整会議で決定した支援プランにしたがい、実際の支援が開始されます。
定期的なモニタリング 各種支援の開始後は、支援員による定期的なモニタリンクが行われます。支援プランによる効果が出ていない場合は、支援プランの変更も検討されます。
支援終了後のフォローアップ 支援プランが無事に終了し、自立した生活が送れるようになった後も、それが維持できているかチェックするため、支援員によるフォローアップが提供されます。

ご覧のように、生活困窮者自立支援制度では支援員による相談・ヒアリングから始まり、支援が終了したあともフォローアップまで行われます。利用者が自立した生活を送れるようにするため、手厚いサポートが受けられると言って良いでしょう。

生活に困窮している方、悩みのある方は一人で悩まないで、まずは地域の相談窓口へ問い合わせてみてはいかがでしょうか。

まとめ

生活困窮者自立支援制度とは、日々の生活に困っている方を様々な観点でサポートする取り組みです。現時点で生活保護を受けてはいないものの、経済的に困窮している方が制度の対象となります。

生活困窮者自立支援制度には、家計相談や家賃補助、就業支援、一時的な衣食住の提供などの支援が含まれています。

ただし、支援の種類によっては提供有無が任意であるため、地域によっては提供されていません。

実際にどんな支援が提供されるかは、お住まいの自治体の相談窓口へ問い合わせて確認する必要があります。

生活困窮者自立支援制度を利用する際は、支援内容を専門の支援員と相談して決定します。生活の困りごとがある場合は、まずは自治体の相談窓口へ問い合わせてみるとよいでしょう。

参考記事一覧

生活困窮者自立支援制度 |厚生労働省

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